横井裕明 董事長兼総経理
<星光精細化工(張家港)有限公司>
CHEMIPAZは、中国で製造販売する製紙用薬品の高付加価値化を進める。薬品の機能性に技術サービスの力も掛け合わせ、総合力で差別化する。グループ全体で東南アジアへの販売拡大を目指すなか、コスト競争力に優れる原料とアクセスしやすい中国拠点の優位性を生かし、現地からの輸出拡大にも注力する。
現地法人の星光精細化工(張家港)が今年4月に設立20周年を迎えた。段ボールをはじめ、強度の求められる紙の製造に使う紙力増強剤が主力製品。横井裕明董事長は、「単なるモノ売りではなく、ユーザーの操業改善に貢献するきめ細やかなサポート体制を整えている」と話す。
国や地域によって製紙方法や原料の品質に違いがあることから、現地ニーズへの密着を重視する。ユーザーからの要望を日本の開発部門にフィードバックし、的確な技術サービスや製品の改良につなげる。今年から日本拠点の技術スタッフを一時受け入れる技術交流活動も始めた。
中国では、市場成長を上回るペースで製紙業界が能力増強を進めており、「製紙用薬品でも競争が激化している」(横井董事長)。一方で、宅配サービスやフードデリバリーの活発化にともなって使用量が増えている包装用資材などに向け、商機もありそうだ。
足元で拡販に取り組んでいる製品の一つが、生産性向上や省エネルギー化に貢献する抄紙工程改善剤の「PMシリーズ」。星光精細化工では2023年に生産体制を整備し、販売を実績化し始めている。日本で普及活動を展開中の非フッ素系耐油コート剤「SEIKOAT-G」を中国市場で取り扱うことも中長期的には視野に入れる。
中国市場では汎用品が過当競争の様相を呈するなか、横井董事長は、「東南アジア向けを中心に、輸出を今後数年内に倍増させたい」と話す。日本、ベトナムのグループ生産体制と最適な役割分担を追求していく。