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  • 化粧品総合特集 日本タルク、顧客需要に「全方位」対応
  • 2025年9月29日
  •  日本タルクは、タルクの高純度化や微細化、各種表面処理といった技術を生かして、樹脂や接着剤といった汎用分野から電子材料などの先端分野まで幅広く事業展開している。化粧品原料市場においても、高付加価値化や生産能力の拡大、規制対応などの面から複雑化、多様化する顧客ニーズに全方位で応えている。

     同社の強みの一つが、表面処理技術だ。タルク表面に酸化チタンや酸化鉄、酸化亜鉛などの無機材料を被覆した「複合無機粉体」製品を展開し、ベース素材もタルクのほか、セリサイトやマイカなど幅広い材料に対応。顧客の処方作業の効率化やコスト削減で一役買っている。

     高付加価値化の観点では、超微粒子タルクの製造技術も得意とするところだ。「NANO ACE(ナノエース)」は世界で日本タルクのみが生産しており、マスターバッチ化することで化粧品原料のほか電子材料などでも活躍の場を広げている。旺盛な需要に応え、7月には苫小牧工場で製造設備を増強した。その他、オリジナルの滅菌技術も特徴の一つ。クリーンかつ安全性を担保し、欧米メーカー向けで需要が伸長している。

     タルク以外では、光沢・発色に優れたパール顔料について大手顔料メーカーの総代理店として、900色以上の製品を取り揃える。見る角度によって4色に変化するパール顔料もラインアップし、今後は5色に変化する製品の上市も計画する。

     規制対応にも余念がない。米国では、吸入により発がん性を示すアスベスト繊維を含む可能性があるとして、タルクに対する検査が厳格化される方向にある。同社はいち早く基準値をクリアし、安全性を示すデータ提供が可能だ。欧州でも規制強化の動きがあるが、域内企業などとロビーイング活動に努め、タルクの安全性を訴えていく。

     欧州向けの輸出を検討している化粧品メーカーに対しては、セリサイトの提案も進めている。滑性や被覆性に優れ、光沢感があり、アスベストを含まないことから引き合いが強まっており、中国からの仕入れと供給に注力している。
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