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  • シンガポール特集 高砂インターナショナル・シンガポール、ローカライズ戦略で存在感
  • 2025年11月17日
    • アンディ・アルゲレス 社長
      アンディ・アルゲレス 社長
     今年で設立50周年を迎えた高砂インターナショナル・シンガポール(TIS)。高砂香料工業グループのアジア太平洋地域統括拠点として、東南アジアおよび南アジアの成長市場を舞台に、地域密着型の事業展開を進めている。

     地政学的リスクや米国の関税政策といった不安定な事業環境が続くなかでも、TISは市場ニーズを的確に捉え、堅実な成長を維持。フレーバー(食品香料)やフレグランス(香粧品香料)といった生活に根ざした製品が好調に推移している。

     競合ひしめくアジア市場において差別化の鍵となっているのが、現地の消費者志向に寄り添う「ローカライズ戦略」だ。とりわけ近年は、ナチュラル素材やウェルネスを重視する動きが強まっている。そこでTISでは、さまざまな香りづくりを軸に、暮らしに寄り添う製品提案を強化している。

     この戦略の一環として、インドネシアやインドに設けた開発・生産拠点を活用し、地域の感性や文化に即した製品づくりをスピーディーかつ柔軟に進めている。これらの拠点は、高砂香料工業グループの供給網としても機能し、リスクに備えた安定供給体制を構築している。

     南アジアでのプレゼンス向上に向けては、研究開発機能の強化にも注力。2024年にインド・ムンバイでフレグランスラボを、25年には同国ベンガルールにフレーバーラボを開設した。市場対応力を高め、提案力の底上げを狙う。

     サステナビリティの取り組みにも着実に取り組む。太陽光発電やREC(再生可能エネルギー証書)の活用などを通じて、環境負荷の低減と事業成長の両立を図っている。

     節目の年を迎えたTIS。今後についてアンディ・アルゲレス社長は、「これからも顧客が求める製品を提供し続けることで、サービスレベルをさらに高めていきたい」と語る。アジア市場のニーズを先取りし、今後は域内での市場シェア拡大にも本腰を入れる考えだ。
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