松本強 アジア・大洋州ブロックエネルギー・化学品グループ長
伊藤忠シンガポール会社の化学部門は、世界第2位の取扱数量を誇る合成樹脂トレードを強化しながら、本体やグループ企業との連携を通じて取扱製品の拡充など収益基盤を増やすことで外部環境の変動に左右されにくい収益構造への移行を目指している。
中国の過剰生産にともなう輸出増は汎用樹脂のみならず、基礎化学品やファインケミカルに及び、サプライチェーンが大きく変化する環境下、強みを持つ樹脂トレードでは高付加価値品の海外展開を促進するほか、世界的な販売網を生かした市場動向・需給バランスの緻密な分析で適地販売を追求する。
同時に「新しい取り組みの構築に努める」(松本強アジア・大洋州ブロックエネルギー・化学品グループ長)なか、タキロンシーアイとの連携をその1つに挙げる。昨年、伊藤忠の100%子会社となった同社は、伊藤忠グループにおけるプラスチック加工の中核会社となり、海外での原料調達や製品販売で相乗効果を発揮することが期待できる。
また、ライフサイエンス関連も収益基盤として育成していく考え。飼料添加物のメチオニンについて住友化学と包括的に連携して販売することを決めた。愛媛工場(愛媛県新居浜市)製の全量を伊藤忠が手がけ、世界での需要に対応するメーカーと商社が一体となった協力体制を構築。東南アジアへのメチオニン拡販に住友化学と連携して貢献していく。
加えてフードサイエンス強化策として、サプリメントにおいてファインケミカルや医薬関連を取り扱う伊藤忠ケミカルフロンティアが出資した米メイプロの関わりも重要なミッションになる。高齢化が進むシンガポールやタイなどで需要が増える可能性があり、タイやベトナムに人員を派遣している伊藤忠ケミカルフロンティアと連携しながら拡販戦略を練る。インドへの展開も視野に入れる。