膜厚1ナノメートル程度のEUV下層膜技術
日産化学は最先端のリソグラフィー分野で、反射防止膜や極紫外線(EUV)下層膜、多層材料といったレジスト下層膜を手がける。次世代パッケージ領域では液状の仮貼り材料を展開し、DRAMの薄化工程などに供給している。そのほか光電融合や熱マネジメント向けに次世代材料を開発しており、ポートフォリオの拡充を図っていく。
日産化学は反射防止膜、EUV下層膜でトップシェアを握る。多層材料はシリコンハードマスク(Si―HM)とスピンオンカーボン(SOC)をラインアップし、トップグループにつける。これらのレジスト下層膜はレジストとの相性が重要であり、レジストメーカーが手がけるケースが多い。レジスト下層膜に特化する同社は、各レジストメーカーと協業できる独自ポジションを生かし、幅広い知見を得ながら材料開発に取り組む。
注力するのは最先端のEUV下層膜。化学増幅型レジストに続き、金属酸化物レジスト(MOR)でもトップシェアを維持するべく、高NA(開口数)EUV露光装置に対応した膜厚1ナノメートル程度のEUV下層膜技術を開発した。微細化の進展でパターンのよれ・倒れが課題になるなか、SOCではプラズマによって緻密な膜を形成できる技術を確立した。
液状の仮貼り材料は、競合のフィルムタイプよりも耐熱性に優れ、チューニングしやすいメリットがある。メカニカルデボンドやレーザーデボンドに対応した開発を進め、幅広いニーズに応える考えだ。
そのほか硫酸、硝酸などの高純度ケミカル、化学機械研磨(CMP)スラリー用のコロイダルシリカを手がけ、旺盛な需要に応えている。
さらなるラインアップの拡充に向け、千葉県船橋市のR&D拠点に半導体周辺材料に特化した研究部門を立ち上げた。熱電導材(TIM)や光電融合向けのポリマー導波路、CIS分野ではマイクロレンズなどをターゲットに新規材料開発を加速する。強みを持つレジスト下層膜は富山県富山市のR&D拠点で開発を行い、2拠点で効率化を図る。