セロキサイド8400をPETフィルムに塗工したようす(上)
ダイセルは半導体後工程への本格参入を目指す。先端パッケージング向けに有機・無機材料の技術力を結集させる考えで、まず有機系材料では脂環式エポキシ化合物の適用先拡大が有望。一方の無機系は、AI(人工知能)半導体の大型化などで必須とされるハイブリッドボンディングやガラス基板といったテーマへの対応を進めていく。
半導体材料の主力は長らく前工程向けが中心だったが、近年の製品開発は“点から面へ”とシフトしていく志向が明らかだ。技術革新を遂げる後工程・実装領域はとくに重視され、従来ディスプレイ封止を主用途とした脂環式エポキシ化合物などの新たな適用先として検討を進めている。
細線化のトレンドは再配線層(RDL)にも及んでおり、形成手法はポリイミド系などの感光性樹脂から異系統のフォトレジストに置き換わる可能性もある。脂環式エポキシは電気特性や低収縮性などに優れたグレードも揃え、RDLの要求水準に合致し得るとみて提案していく。その他の有機材料は基板実装の領域を狙っており、リジッドPCB(プリント基板)の絶縁用に次世代の熱硬化性樹脂を開発中。難燃性とフッ素樹脂並みの低誘電性などを両立する製品として立ち上げていく。
無機系ではハイブリッドボンディング向けに、200~250度Cという低温接合が可能な表面処理剤を開発する。先端パッケージングの各工程でCMP(化学機械研磨)の回数が増すなか、銅電極の酸化防止ニーズに応える。注目度の高いガラス基板向けでは難易度の高いTGV(ガラス貫通電極)のビアフィル用途に銅ペーストを提案し、メッキ代替としての地位確立を目指す。