フォトレジスト用感光性ポリマー「リソマックス」
三菱ケミカルは、半導体製造を動脈側と静脈側の両面から支える素材・サービスを展開している。合成石英や帯電防止剤など世界トップレベルの製品に特化し、成長する市場で事業拡大を加速する。
半導体製造工程で洗浄に用いられるEL薬品、封止材向け特殊エポキシ樹脂、精密洗浄サービスなどもトップシェアを握る。強みを持つ製品に経営資源を集中的に投じて生産能力を引き上げている。
シリコンウエハー製造用石英るつぼの原料である合成石英粉は世界で唯一無二の素材。九州事業所・福岡地区(北九州市)で増強を進めており、供給力を高めて需要を捉える。
帯電防止剤もオンリーワン製品で、電子ビーム(EB)露光でフォトマスクにパターンを描写する際に使用される。精密な回路形成に不可欠な材料として半導体産業の発展に貢献していく。
EL薬品は、塩酸が国内トップ、硫酸が台湾で2位の地位にある。国内の半導体サプライチェーン構築のなかで増強して需要に応えるとともに、塩酸はアジア、硫酸はグローバルに製造技術をライセンス供与し展開していく方針。硫酸はこのほど、米国で供給を始めた。
フォトレジスト用感光性ポリマーは、ArF(フッ化アルゴン)用とEUV(極端紫外線)用ポリマーの設備を福岡に新設し、2025年度に稼働する予定。関東事業所・鶴見地区(横浜市)との2拠点体制で半導体回路の微細化にともなう需要増に対応する。
半導体製造装置のパーツを洗浄する精密洗浄は世界7極に拠点を持つ。最先端半導体向けに焦点を当て、需要家に密着して事業を強化する。
封止材向け特殊エポキシ樹脂は、単なる樹脂売りから脱却する。負の熱膨張係数を持つフィラーを開発し、それらの組み合わせでソリューションを提供していく。
そのほか、世界トップレベルの新規品を創出する計画で、数年内に複数製品の上市を予定している。差別化品を拡充し、半導体市場でのプレゼンスを一段と高める。