台湾新竹市に新設したR&D拠点
積水化学工業は半導体後工程で幅広い材料をラインアップする。主力のUV剥離テープ「セルファ」はウエハーの仮固定やメッキ、CVD(化学気相成長法)といった各用途に用いられ、次世代パッケージ市場の拡大にともない引き合いが強まっている。ビルドアップフィルムは低誘電特性が求められる先端領域をターゲットに市場開拓を進める。川下分野では熱伝導材料(TIM)、半導体工場向けの超クリーン塩ビパイプなどを手がけ、高放熱や低不純物のソリューションを提供する。
セルファは高い接着性を持ち、一方でUV照射によってテープと被着体間にガスが発生するため、ダメージレスで容易に剥離できる。耐熱性や耐薬品性などに優れ、高度化が進む後工程分野で広く採用されている。競合の液状接着剤よりも扱いやすく、プロセスを短縮できる。ロールで供給するため大型のパネルレベルパッケージにも対応可能だ。旺盛な需要に対応し、武蔵工場(埼玉県蓮田市)で増強を行い、2027年度上期の稼働を目指す。
ビルドアップフィルムは低誘電特性が求められるハイエンド領域に強く、業界2番手につける。誘電率3・0以下、誘電正接0・002以下の次世代グレードの開発を進めており、引き続きハイエンド領域のニーズを取り込む。
TIMは今夏にデクセリアルズの資産を譲り受け、製品ラインアップの拡充と生産能力の拡大を図った。炭素繊維タイプの放熱シートに強みを持ち、AI半導体やパワーモジュールなどの放熱ニーズを捉える。
同社は工場で用いられるプラント管材を手がけ、半導体工場の超純水配管向けに硬質塩化ビニル(PVC)製配管材を供給している。新たに開発したのが特殊オレフィン樹脂を用いた配管材。有機フッ素化合物(PFAS)フリー品として26年度中の上市を目指し、フッ素樹脂系配管材の置き換えを狙う。
今年に入り台湾のR&D拠点も稼働を始めた。日本で手がけてきた評価・分析を現地で行い、開発の加速につなげる。