菊池雅博 董事長
<迪愛生投資有限公司 上海迪愛生貿易有限公司>
DICは今秋、南通市内で移転新設した印刷インキ工場の稼働を開始する。これにより中国でのインキ生産体制の再構築が完了。一層の拡販に乗り出す。合成樹脂は、広東省で新設した水性塗料用樹脂ラインの稼働率を高める一方、半導体やEV向けの材料やPPSの販売を伸ばしている。張家港・上海の両技術センターでは、機能とコスト競争力を備える製品を迅速に投入するため、R&D体制の最適化を進める。
南通経済技術開発区化工園区内で新設したインキ新工場の生産能力はグループ最大規模。「スムーズな立ち上げと販売拡大に全力を挙げる」(毛堅偉総経理)。今後も法令順守を徹底しつつ、環境性の高い製品を供給していく。
食品包装材料を主力用途とするリキッドインキなどの競争が激化するなか、DICは東莞、瀋陽を含む3工場でリキッド、ペースト両製品の最適供給体制を構築。華北、華東、華南の各重点市場をカバーしている。
合成樹脂は韶関、張家港、中山、常州の4カ所に工場を構える。中山と張家港は高品位の塗料用樹脂が中核製品。張家港ではPPSコンパウンド、中山は金属石鹸もそれぞれ生産する。FRP用樹脂が主力の常山は、業界平均を上回る稼働率を維持。シートモールディングコンパウンド(SMC)や成形品など川下製品も伸ばしている。
韶関では子会社・広東迪愛生彤德樹脂(広東TOD)がボリュームゾーンをターゲットに自動車塗料用アクリル樹脂などを生産。同社は昨年、水系塗料用樹脂(アクリル、エポキシ、ウレタン、アルキドなど)の製造棟を新設した。現地の環境対応ニーズに応える。
また中国では、プリント基板や車載電池材料のコーティングに使う樹脂、自動車部品用PPSなども成長している。
中国の技術センターは研究開発と応用評価を担い、近年は設備・人員双方の増強を重ねてきた。「中国化」をテーマに据え、現地ニーズに着実に対応する体制を築く。