三木憲一郎 在中国東レ代表
<東麗(中国)投資有限公司>
東レは中国で現地法人約40社を擁し、繊維や樹脂・ケミカル、水処理、電子情報材料、炭素繊維複合材料など広範な事業を展開。統括会社・東麗(中国)投資は各現法の規制・政策対応や原料調達、事業高度化などを支援している。三木憲一郎在中国東レ代表は「グループで差別化戦略を徹底していく。それが最も厳しいのが中国だが、高価格・高機能帯の需要は確かにある」と持続的成長への決意を示す。
中国でのコア事業は収益の7割を占める繊維ビジネス。衣料用繊維の競争力の源泉は研究開発から原糸、織染、縫製に至る現地一貫サプライチェーンだ。リサイクル・バイオ原料の開発・実用化や原糸の高付加価値化、装置改造などを通じ、特有のニーズへの迅速・着実な対応を徹底している。
産業資材は、高価格帯EVなどをターゲットに人工皮革「ウルトラスエード」のさらなるブランド力・価値向上を図る。構造改革中のPPスパンボンドは、他拠点からの生産移管も交え二次加工などで付加価値を高める。
近年急成長した水処理膜事業は、現地製造する高機能RO膜を軸に公共投資受注を目指す一方、需要拡大が見込まれる使用済みLiBからのリチウム回収用途、また水素製造装置への展開を狙う。
医療機器は人工透析用ダイアライザーと機器を中国内で製造。信頼性を武器に拡販を目指す。
炭素繊維はパソコン筐体や風力発電向けなどに販売。スポーツシューズ用複合材料の現地生産も手掛ける。
樹脂ではエンプラ事業で日系に加え、伸長する中華系顧客へのスペックインを増やし事業を拡大中。仏山コンパウンド新工場は、年5万トン能力で来年初頭の全ライン稼働を予定。グローバル供給拠点とも位置付け、さらなる増強も計画する。
東麗(中国)投資は2023年、原料・購買・物流部を発足。中国製造業の成長で調達の選択肢が増えるなか、現地素材に加工技術で付加価値をつけるなどし、競争力強化につなげていく。