亀倉隆志 中国総代表
<岩谷(中国)有限公司>
岩谷産業は産業ガスビジネスの幅を広げ、新たな価値を生み出していく。中国経済の成長鈍化によって、業界全体で苦戦が強いられるなか、事業の柱となる産業ガスは、官民連携で推進中の陸上養殖で培った技術・サービスの展開を視野に入れるほか、マテリアルではニッチトップの商材を多くそろえ、安定した収益を生み出していく。
中国では産業ガス・機械事業、カセットこんろ事業、マテリアル事業の3本柱でビジネスを展開している。いずれの事業でも国内の事業環境の変化に合わせ、新たな方向性を探っている。
産業ガスでは、2023年からJICA中国科学技術部と連携して、閉鎖循環型陸上養殖についての研究開発プロジェクトを開始している。具体的には、産業ガスのハンドリング技術を生かし、大連海洋大学と共同で、AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)技術を利用した陸上養殖システムの開発を進め、中国における陸上養殖事業の生産性向上や産業化に貢献している。プロジェクト終了後は同開発事業で蓄積した知見を国内ほかの企業や地域への提案を検討している。
岩谷(中国)の亀倉隆志中国総代表は「これからの産業用ガス事業は作り、届けるのみにとどまらず、ソリューションやエンジニアリングなど周辺分野の需要を取り込むなど一歩先の施策が必要」と先を見据える。
カセットこんろおよびボンベ事業は、中国外食産業が「踊り場」にさしかかっており、BtoCにもウエイトを置いていく。来期以降一般家庭向けのブランディングを強め、新製品の発売など拡販策を計画している。
マテリアルでは、商社機能を最大限に生かし、フットワーク軽く顧客・市場のニーズを先読みし、中国から日本へニッチながら高付加価値製品を輸出する。