金文珍 総経理
<住友精化(中国)投資有限公司>
住友精化(中国)投資(SSCN、上海市長寧区)は、変化の激しい市場環境のなかでも、顧客ニーズに寄り添いながら着実に成長を重ねている。吸水性樹脂(SAP)の安定供給に力を入れながら、吸収性を高めた新グレードの開発・提案を進めるなど、付加価値の向上にも積極的に取り組む。さらに、海外展開を進めるローカルメーカーとの連携も強めており、顧客の新たな市場開拓を後押ししている。
2024年度の中国市場におけるSAPの販売実績は堅調に推移した。出生数が前年から回復し、紙おむつ需要の下支えとなったことに加え、同社が強みとする付加価値の高い紙おむつ向けの安定した需要が寄与した。
昨今は輸出を拡大するローカルメーカーに注目し、ASEANをはじめとする海外向け紙おむつの増産に合わせてSAPを供給。金文珍董事長総経理は「顧客ニーズを逃さず捉え、ともに海外に進出できるよう支援していきたい」と強調する。
住友精化グループは中国にSAPの生産設備を持たず、SSCNが韓国や日本、シンガポールなどの拠点から製品を受け入れ、現地市場での安定供給を担っている。このうちシンガポール工場では25年度中に増強工事が完了する見通しで、顧客に幅広い選択肢を提供できるようになる。顧客ごとに複数拠点の製品を使える体制を整え、より柔軟で安定した供給を実現していく。
製品面では、新グレードSAPの評価が進んでいる。吸水性能を一層高めた点が特徴で、同社の技術サービス拠点(上海市閔行区、福建省泉州市)で収集した情報を生かし、市場投入に向けた準備を加速させている。住友精化の姫路工場に置く開発研究所とも情報交換を密にし、顧客要望に応える体制を強化している。
SAP以外の事業分野も、着実な成長を目指して取り組む。水溶性ポリマーなど、機能マテリアル製品の拡販に向け、現地でのマーケティング活動を強化している。