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  • 化粧品総合特集 AGC、DPG無臭化で用途拡大
  • 2025年9月29日
  •  AGCは、化粧品向けジプロピレングリコール(DPG)の本格的な展開を図る。化粧品に配合する際に課題だったDPG特有の臭気や、一部で指摘されていた刺激性を独自の無臭化技術により解決した。これにより、無香料・低刺激化粧品などでも採用拡大を見込む。DPGの持つ、優れた溶解性や抗菌性、保湿性も合わせ、高付加価値原料として提案を強化していく。

     DPGは水とPO(酸化プロピレン)の水和反応で得られる多価アルコールの一種で、化粧品には保湿や防腐補助用途で広く利用される。AGCでは「DPG-FC」の名称で展開し、医薬部外品原料規格にも適合。鹿島工場(茨城県神栖市)で塩水の電気分解からDPGの精製までを一貫生産している。

     従来、DPGは経時的に発生する素材特有の臭気や刺激性が課題だった。これに対し、AGCでは、臭気の原因物質と発生メカニズムを解明し、製造プロセスを見直すことで無臭化に成功した。さらに、刺激性の評価試験でも問題がないことを確認。DPGに含まれる臭気成分が刺激と誤認されていたとみられている。pHや色の変化も生じないことから、化粧品原料としての品質安定性と安全性の高さを訴求していく。

    化粧品分野での需要拡大に対応するため、製造技術の改善を通じてDPGの生産量を増加させた。拡充された供給体制は、化粧品メーカーにDPGを提案するうえでの強みとなっている。

     また、DPG-FCは、他のグリコール系保湿剤と比べて優れた溶解性・抗菌性・保湿性を持つ。無香料・低刺激のスキンケア製品などへの提案を強化していく方針だ。展示会への出展や、ホームページ・メルマガなどを活用した情報発信、機能性データの提供により、まずは国内で採用実績の拡大を目指す。化粧品分野に本格展開することで事業の多角化および成長を推進していく。
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