半導体用超純過水の能力増強を検討している
巨菱精密化学股份有限公司は半導体用超純過酸化水素(超純過水)の大手メーカー。足元、現地で相次いで立ち上がる最先端ファブ向けの認定取得に取り組む。昨年に原料工場を立ち上げており、原料からの一貫体制を武器にシェア拡大を目指す。洗浄や特定金属のエッチングなどに使われるハイブリッドケミカルも最先端分野をターゲットに定め、前工程と後工程の両方で新しいニーズを取り込む。
三菱ガス化学は超純過水の世界最大手。台湾ではグループの巨菱精密化学が生産を手がけ、最先端領域で高い存在感を示す。
大戸秀 董事長
原料となる工業用過水の工場が本工場近くに完成し、昨年から一貫体制が整った。原料からの高品質化技術やコスト競争力を生かし、一層の拡販に取り組む。工業用過水の一部は台湾顧客のほか、東南アジアにも出荷し、事業全体で効率的な運営に取り組む。また、原料は引き続き日本からも調達し、柔軟なサプライチェーンで収益の最大化を目指す。
本工場ではさらなる需要拡大を見込み、超純過水能力増強の検討が進む。市場動向を見極め、早期に判断していく考えだ。台湾ファウンドリの海外展開時もスペックなど重要事項は台湾で決まるため「大手顧客に一番近い拠点として、顧客のグローバル展開を支援していく」(大戸秀董事長)。台湾の最先端市場で培った知見を三菱ガス化学グループで共有し、超純過水事業全体の底上げにつなげる。
ハイブリッドケミカルは主要ターゲットを液晶パネルから半導体へシフトしており、洗浄やエッチング、剥離といった顧客ごとに異なるプロセスにオーダーメードで応える。微細化が進む前工程、次世代パッケージの技術開発が進む後工程の両方でニーズを捉えた新しい製品の提案を進める。
R&Dは超純過水、ハイブリッドケミカルの両方に現地対応できる体制が整っており「顧客ニーズを捉えた開発をいち早く行う」(同)。日本のR&D部隊と連携し、最先端向けの開発を加速する考えだ。