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  • 半導体材料特集 川口化学工業、有機化合物 柔軟に提案
  • 2025年8月25日
    • 川口工場で反応器などを更新する設備投資が完了した
      川口工場で反応器などを更新する設備投資が完了した
     川口化学工業は半導体材料の特性を高める有機化合物の顧客提案に力を入れる。長年培った有機合成技術と、顧客ごとのカスタマイズにもきめ細かく対応する柔軟性を武器に、少量生産・高付加価値製品の開発を強化。顧客ニーズに応える姿勢を前面に出して、成長市場のニッチな需要を取り込んでいく。

     川口化学は樹脂の特性を高める添加剤などの用途向けに、ビスマレイミド類、多官能チオール類、カルボジイミド類、トリアジンチオール類といった有機化合物を手掛ける。

     このうち、ビスマレイミド類は樹脂添加剤として絶縁性や樹脂が軟化し始めるガラス転移温度(Tg)、光に対する感度、低誘電特性などを高める効果がある。半導体の高密度化が進む中で、半導体の保護・絶縁膜などの用途で需要を見込んでいる。

     多官能チオール類はエポキシ樹脂や紫外線(UV)硬化樹脂の硬化剤などに使われる。樹脂と銅との密着性を高めるといった特性を持ち、半導体封止材向けにも引き合いがある。カルボジイミド類は感光性ポリイミドの重合を促進させる縮合剤などに使われ、フォトレジストや半導体の保護・絶縁膜などの用途でも採用実績を持つ川口化学の最大の強みは、小回りの効く顧客対応力。顧客企業のニーズやフィードバックに機敏かつ柔軟に対応し、新たな需要を取り込んでいく姿勢だ。研究開発部門では引き合いが多い半導体材料分野に研究人員を集中的に投入。製品の機能や幅を広げ、高純度化といった品質を高める製品の開発・改良に力を注いでいる。

     生産拠点の川口工場(埼玉県川口市)では5・6億円を投じて反応器などを更新する設備投資が2025年6月に完了した。今後も安定需要が見込まれる医療用途向けゴム薬品など大型製品の生産能力を増強。併せて、既存設備に生産余力を持たせることで、半導体材料向け有機化合物などのサンプル提供や量産にもスムーズに対応できる体制が整った。
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