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  • 経営戦略特集1部 丸善石油化学、京葉エチレンに生産集約
  • 2026年3月2日
  •  丸善石油化学は、現行中期経営計画の最終年度を迎え、基礎化学品事業の再編と電子材料事業の拡充を本格化している。基礎化学品では、京葉地区において2026年度をめどに自社エチレン設備(3EP)を停止し、京葉エチレンへの生産集約を決定した。一方、フォトレジスト用樹脂では先行投資による生産能力の増強が進み、AI(人工知能)関連を中心とする需要を取り込んでいる。

     クラッカー1基体制への移行に向けた工事は計画どおり進捗しており、26年度内の完了を見込む。3EP側の用役で運転してきたプロピレン精留設備などを、京葉エチレン側へ切り替える。生産集約後は稼働率が高まり固定費も1基分に圧縮されるため、基礎化学品全体の競争力向上につながる。

     3EPの停止にともない、自社および顧客の誘導品事業に支障が生じないよう対応を進めている。C3は運転条件の最適化によって生産量を確保。C4についても影響は限定的と見られるが、不足時に備え外部調達の検討も進めている。

     電子材料では、フォトレジスト用樹脂が順調に拡大している。KrF向けは生産能力増強を終え、25年度上期から稼働を開始した。ArF向けも回復傾向にあり、レガシー半導体向け需要の戻りに加え、AI用途での採用もあり堅調な需要が見込まれる。開発・品質保証機能を担う施設が手狭になっていることから、次期中期経営計画では拡張を検討する。

     基礎化学品、機能化学品に続く「第3の柱」の構築を目指し、30年を見据えた新規事業の創出にも取り組む。メチルエチルケトンなど既存製品で培った営業基盤を生かせる溶剤分野や、水素化など保有する要素技術を応用できるテーマを軸に、強みを生かした探索を進める方針。若手研究者の発想の活用や親会社との連携も視野に入れ、来年度に始まる次期3カ年経営計画のなかで検討していく。
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