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  • 経営戦略特集1部 日産化学、半導体材料の開発・投資強化
  • 2026年3月2日
  •  日産化学は、長期経営計画「Atelier2050」の実現に向け、中計「Vista2027」のステージⅡを推進している。半導体材料と農業化学品の成長2分野に重点投資する方針を打ち出しており、戦略投資も従来実績を大きく上回る規模を想定。一方、化学品やファインケミカルは構造改革に取り組む。

     半導体は人工知能(AI)需要の高まりで顧客の稼働率が回復。反射防止膜をはじめ多層膜やEUV(極端紫外線)材料など先端領域の材料も好調に推移している。仮貼り材などの次世代実装材料や周辺材料の開発も強化。また、AI開発が活発化する、中国ユーザーの需要拡大に合わせ、製品供給・サポート体制の拡充を進める方針。

     農業化学品は国内では米価高騰でトップシェアの水稲用除草剤が堅調に推移。一方、「ラウンドアップ」は耕作放棄地の整備需要も増える見込み。海外でも欧州を中心に需要が活況で、ブラジルでは現地企業と穀物向け殺菌剤をターゲットとしたバイオ農薬の共同開発に着手した。ブラジルで需要がある化学農薬への耐性がある植物への効果や持続可能な農法の実現が期待できるもので、中長期的にはブラジル以外の国への展開も視野に入れている。また、インドの原体工場では生産品目の拡充を計画している。

     柱の2事業では、27年度の収益目標実現に向け、M&A(合併・買収)も積極活用する。投資額は従来数十億円程度の規模を大きく上回る3ケタ、4ケタを想定している。

     ファインケミカルやアンモニアの誘導品は、需要動向をみながら不採算品を絞り込み、最適な生産体制を追求する。長年の操業で培った知見は他事業に生かしていく。一方、高純度硫酸は半導体用途で需要が旺盛で富山工場では増強を実施した。また、硫酸は製錬業界の統合を商機とみて提案を強化する。
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