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  • 経営戦略特集1部 保土谷化学工業、全社一丸で新たな挑戦を推進
  • 2026年3月2日
  •  保土谷化学工業は2026年度から5カ年の新中期経営計画をスタートさせる。30年度までの現中計の後半5カ年を「フェーズ2」とする従来方針を改め、新たに策定する中計の下、リスクを取る経営で成長を目指す。

     「従来の延長線上に保土谷化学の未来はないという危機感に立ち、非連続な成長など新たな挑戦に踏み出す」と、松本祐人社長は中計を仕切り直す狙いを説明する。主力の有機EL材料はタブレット端末などで需要拡大が見込まれるが、好不況の波が大きく、競争も激しい。有機EL材料が安定して稼ぐうちに次の収益の柱を育成する。

     新中計は「変革の3年、収穫の2年」を基本方針に掲げる。最初の3年で将来の種をまき、後半2年で成果を刈り取る青写真を描く。次世代医薬品である「核酸医薬」分野では、韓国子会社SFCのPCR検査キット向け分子鎖(オリゴヌクレオチド)の技術をベースとして、原料のオリゴ核酸への事業参入を目指す。また、SFCが有機EL材料で培った技術を応用し、半導体材料向け「超高純度精製」事業を立ち上げる。さらに、両社が持つ化学合成技術を活用し、半導体後工程材料分野でも事業化を狙う。日本に製薬企業や半導体材料メーカーが多く集まる地の利を生かし、日韓連携で新たな商機を開拓する。

     核酸医薬原料分野や半導体材料の事業化に向けて、日本国内で大胆な先行投資をトップダウンで進める。スマートフォンや電子機器の筐体の加飾に使うアルミ着色用染料、半導体の製造工程で使う超純過酸化水素の原料となる過酸化水素など成長が見込まれる事業にも経営資源を振り向ける。M&A(合併・買収)も積極的に検討する。

     社員の挑戦心に応え、優秀な人材の登用を進めるため26年度から「混合型ジョブ型人事制度」を導入する予定。新規事業の立ち上げも社内公募で募る。創業以来の挑戦のDNAを再起動させて新たな挑戦を全社一丸で進める。
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