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  • 経営戦略特集1部 UBE、真のスペシャリティ企業へ
  • 2026年3月2日
  •  2025年度に始動した新中期経営計画の下、UBEは構造改革と成長戦略を同時に進める。すでにコングロマリット業態からは脱したが、アンモニアチェーンの撤退・縮小などを経て真のスペシャリティ化学企業となる。一方でもう1つの重要テーマはグローバルマネジメント体制の構築だ。ランクセス・ウレタンシステムズ事業の買収を経て日本・アジア・欧州・米州の4極展開となったなか、バックオフィス・命令系統などの整備が進行中。将来のM&A(買収・合併)に臨むための基盤とも位置づけ、いよいよグローバルニッチトップ事業の集積に挑む。

     中計期間は30年度までの6カ年だが、折り返しの28年度ごろが1つの勝負どころとなりそうだ。このころまでに宇部・タイともアンモニアチェーン改革がすべて終わる一方、ポリイミド(PI)関連など実行ずみのスペシャリティ投資が収益を稼ぎ出す。またその次の成長投資でも、分離膜の次期増強・セラミックス・フェノール樹脂など多数の案件が前後して着工となる見込みだ。

     今後の中核を占めるC1~ウレタン関連事業は、これらに先立って海外で拡張される。米ルイジアナ州では今年11月、C1ケミカルプラントが稼働予定。川下では25年春にウレタンシステムズ事業の買収が完了した。これらを統括するグローバル経営体制が整えば次の大型買収にも挑める見通しで、既存事業とシナジーを見込みやすい領域への「滲み出し戦略」を実行していく。例えば医薬事業では“幅”を求めて「ライフサイエンス事業」へ発展させることが有力だ。

     今後のUBEはスペシャリティ化学企業として、特定用途・特定プロセスといった個々のニッチ領域で世界トップシェア製品を多数生み出していく。この実現に向け、市場への向き合い方は業界動向・潜在ニーズを先読みして顧客に働きかける「ドアノック」の姿勢へと進化を遂げる。
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