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  • 経営戦略特集1部 ENEOSホールディングス、ポートフォリオ再編本格化
  • 2026年3月2日
  •  ENEOSホールディングス(HD)は2025年度、「第4次中期経営計画」を始動した。不確実性に対してより機動的かつ柔軟に対応すべく、筋肉質な経営体質への転換を図るとともに、ポートフォリオ再編を通じた企業価値最大化を実現し、最終年度である27年度に在庫影響を除く営業利益5000億円、純利益3200億円を目指す。

     25年3月にはJX金属を東京証券取引所プライム市場へ上場させ、持分法適用会社へ移行した。これにより得られた資金を戦略投資や資本効率改善に活用し、グループ全体の筋肉質化を進める。3カ年累計の設備投資は1兆5600億円とし、脱炭素に向けた準備を行いつつ、基盤・素材は収益力の強化、低炭素は脱炭素への移行期として優先的に投資する計画だ。

     エネルギー・素材の安定供給を維持しつつ、脱炭素社会の実現に向けた事業ポートフォリオを構築する。特に基盤事業である石油・石油化学の事業領域では、検査の前倒しや補修品質の強化、オペレーション改善などにより、製油所の計画外停止を大幅に低減している。加えて、設備投資による計画稼働の向上や各所のベストプラクティス展開を通じた定修期間の短縮などにも取り組み、27年度には定修を除き稼働率90%を目指す。併せて、海外燃料油事業における新たな収益機会の獲得にも取り組む。

     横浜製造所では、潤滑油や燃料油の生産を26年1月から28年3月にかけて段階的に停止する。石油化学事業でも、川崎製油所で保有するエチレン設備2基のうち1基を、27年度末をめどに停止する方向で検討を進めており、生産・供給体制の最適化を一段と推し進める。

     エネルギートランジション分野では、バイオ燃料への注力を鮮明にする。輸入販売を通じて国内供給体制の整備を図るとともに、和歌山製造所において28年度以降、年間40万キロリットル規模のSAF(持続可能な航空燃料)製造を検討している。合成燃料では、24年9月にGI基金事業での実証プラントの運転を開始。その成果を活用し、バイオマスを起点とした合成燃料の早期社会実装を目指した商用化検討を進めている。
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