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  • 経営戦略特集1部 日本酸素ホールディングス、半導体関連軸に成長加速
  • 2026年3月2日
  •  日本酸素ホールディングスは中期経営計画の最終年度を迎え、収益力の向上を鮮明にしている。買収や新工場建設による事業領域の拡大に加え、価値訴求を徹底した価格政策が奏功し、とくに日本事業で収益率を着実に改善した。「オペレーショナル・エクセレンス」と呼ぶ好事例の水平展開も寄与し、売り上げや利益など財務KPIは目標を上回っている。成長投資にあてる原資も積み上げた。

     次期中計では、AI(人工知能)やデータセンターを含む半導体サプライチェーン向け特殊ガスを軸に、エレクトロニクス分野を一段と伸ばす方針だ。また、大規模半導体工場には窒素プラントを提供し、中小規模向けには2024年に買収した伊ポラリス製の空気分離装置を展開するなど、顧客層に応じた最適ソリューションを提案する。

     エレクトロニクス事業強化に向け、つくば開発センター内に「エレクトロニクス先端材料開発棟」の建設も決定した。先端プロセス向け材料やハンドリング技術の開発力を高め、グループ協働とオープンイノベーションを通じて新製品創出を加速する。完成は27年3月を予定している。

     24年に新設したグローバルCIOのもとで共通データ基盤の構築を進める。ここからプラント運転、予知保全、液体ガス配送の最適化など、「オペレーショナル・エクセレンス」の成果をグローバルに展開していく。

     国内外における産業ガス関連事業のブランドを「NIPPON SANSO」に統一するのに合わせ、26年4月には日米欧の事業会社の商号もそろえる。管理層の事業会社間の異動も進め、グローバル企業としての一体感を高める。これにより、グループ内の技術・ノウハウ移転を促進するとともに、主要顧客である半導体・鉄鋼・化学など多国籍企業とのコミュニケーションを、グローバルで一貫性のあるものへと高めていく。
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